長野県飯田市 天龍峡再生プロジェクト
一檜笠せんべいの復活を目指して一
取組の目的、地域社会への効果
- かつて名勝天龍峡のお土産の代名詞だった「檜笠煎餅」ですが、それまで煎餅を作っていた父が2018年に急逝し、突然、檜笠煎餅が製造できなくなりました。
檜笠煎餅は、全国菓子博覧会でも金賞を受賞経験のある銘菓で、地元の学校も工場見学に訪れ、歴史やお土産、天龍峡の観光について学習するなど、地元の皆様にも愛されてきました。 - そんな檜笠煎餅の復活に向けたワークショップや檜笠煎餅を提供する場ができるまでのプロセスにより、天龍峡の歴史や観光、産業に関して、子どもや若者、地元の方の学習の場や交流が生まれ、地域を知るきっかけにつながります。
取組の動機
- 天龍峡の環境整備や三遠南信自動車道のインター開通、天龍峡を拠点とした交流や地域づくりなどにより、サテライトオフィスの進出や二地域居の若者のUIターンが進み、定期的に何度も通うといった滞在交流型の新しい観光ニーズを掘り起こしています。
- 今回、煎餅を作っていた建物を地域の若者に譲渡するにあたり、製造機械などを撤去しましたが、いつかは復活させたいとの思いから、焼き型や焼き印などを保存していたところ、フィールドワークで飯田に学びに来ていた大学生や地域の若者から、檜笠煎餅の復活について後押しされ、持ち運びが可能な焼き型を作ることにより、お土産の代名詞だった檜笠煎餅が交流や産業につながればと思い、プロジェクトの立ち上げを呼びかけ、スタートさせました。
取組の内容と計画
<内容>
- 飯田市川路に工場がある鋳造金型製作のJMCと共に元の型から新しい型を製造
- 大阪府にある追手門学院大学の学生と共に煎餅の味の再現に挑戦
- 天龍峡マルシェで来場者に食べてもらい、煎餅の味や天龍峡の観光についてアンケート調査を実施
- 焼き型やレシピの貸し出し
- 焼き型を活用するワークショップや学習の機会、交流の場づくりの提案と提供
- 公民館の交流の場などの中に取り入れてもらえるような提案づくり
<計画>
- 10月26日(日)に開催される天龍峡マルシェに出店予定
- 再現した煎餅を食べてもらい、檜笠煎餅や天龍峡観光などについてのアンケート調査を実施
- アンケート結果をまとめ、プロジェクトや天龍峡観光協会などにフィードバック
- これまでの活動や煎餅復活までのプロセスなどを記録した動画を作成し、提案や交流の場などで活用
- 天龍峡の観光資源や人と人との繋がりを、地域や店舗、観光協会の皆様と共に考えていきます。
今後に予定する活動、展望
- 新しい天龍峡の特産品や交流のアイテムになるよう取り組み
- 観光協会などと協同し、活用や開発を模索(ソフトクリームなどにかぶせて提供など)
- 持ち出し可能な型にしたことにより、地域づくりや交流事業・イベントなどで活用
- 高齢者施設などへ提供することで、昔を思い出したり話のきっかけになるような活用
追手門学院大学 地域創造学部 地域創造学科
4年牧野ゼミ トンボチーム (井上、奥和田、柴田、古川、水谷)

